フォーマルの知識

人生のさまざまな節目で求められる礼装マナー。フォーマルスタイルには昼の格、夜の格があり午後6時(冬は午後5時まで)を境に変わるのが原則。また列席者は、主賓や主催者のおもたる立場の人に対しては装いの格式を下げるのがマナー。これらの基本的なマナーは覚えておきましょう。重要なのは、礼を失さないことで不快感を与えないこと、場違いな服装をしないことだけ気を付けたい。


モーニングコート

国家式典や、記念式典の主催、結婚式・披露宴など日中の礼装で最も格が高いのがモーニングコート。慶弔の区分けは、ネクタイ、ベスト、また縞コールの広狭によっても決定され、広めが慶事とされています。

  • 昼間の格式の高い結婚式、新郎および実父は同格が原則。(新婦の実父は新郎の実父より格式を下げる場合もあり)
  • 公式な記念式典に、主賓として招かれた場合モーニングが原則。
  • 格式の高い葬儀の場合、喪主はモーニングが原則。

 

(イージーオーダーでの対応致しております。お気軽にご相談ください。)


ディレクターズスーツ

モーニングを簡略したようなスタイルのディレクターズスーツは、日中の準礼装。日中の慶事でブラックスーツよりワンランク上の装い。列席者へ礼儀として品格を示す場合ディレクターズスーツが望ましい。モーニングと同様、ネクタイ、ベストを変えることで慶弔で着用します。

  • 仲人や新郎・新婦の父親として列席する場合。
  • 各種式典に出席する場合。

ダークスーツ

ご友人の披露宴など一般の招待客としてフォーマルの場に臨む場合、ダークスーツが一番望ましいと言えます。昼はチャコールグレイ、夜はミッドナイトブルーが望ましいとされていますが、特にこだわる必要もないでしょう。シルバーグレイのベストとタイを合わせれば、フォーマル感もアップします。本来の意味での略礼装とはダークスーツのことです。

  • ビジネスでは過剰なSuper150'sクラスなどの光沢ある生地だとフォーマル感が出る。
  • 上衣の腰ポケットがフラップ付の場合はしまい込む。

ブラックスーツ

黒の上下による略礼服で、昼夜を問わず冠婚葬祭で最もなじみ深い万能礼服です。日本においては、ほとんどの一般的な慶事・弔事列席者に着用され、ブラックスーツ=礼服として定着しています。ちなみにブラックスーツを略礼服とみなすのは日本固有の風習。海外においては単にブラックスーツとしか見られないので注意が必要です。

  • 慶弔の区分けはVゾーンの演出で変化をつける。
  • 弔事のみの着用に限定される傾向もあり。

テイルコート(燕尾服)

夜の礼装で最も格式が高く、正礼装とされているのがテイルコート(燕尾服)です。パーティーなどの招待状に「ホワイトタイ」とあれば燕尾服着用を意味します。燕の尾のような形をしているためスワローテイルコートとも呼ばれます。慶事のみに用いられる。

  • 夕方以降の格式の高い結婚式や披露宴。
  • オーケストラの指揮や舞踏会などで着用。

 


タキシード

フォーマルウェアの代表格のタキシードは夜の準礼装です。しかし今日では正礼装と同格になりつつあり、活用度も高め。パーティーなどの招待状に「ブラックタイ」とあればタキシード着用を意味します。慶事のみに用いられる。

  • 夕方以降の格式の高い結婚式や披露宴。
  • 夕方以降の各種式典やパーティー。

(イージーオーダーでの対応致しております。お気軽にご相談ください。)




あくまで目安ですがフォーマルTPOの早見表です。

H…主催者及び主な立場の人
G…列席者

フォーマルTPO 日中の正礼装
日中~
18:00(17:00)
モーニングコート
日中の準礼装
日中~
18:00(17:00)
ディレクターズスーツ
略礼装
昼夜問わず
ダークスーツ
略礼装
昼夜問わず
ブラックスーツ
夜の正礼装
18:00(17:00)~
テイルコート
夜の準礼装
18:00(17:00)~
タキシード
格式の高い結婚式 H
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一般的な結婚式 H
 
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略式の結婚式

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祝賀会・落成式
記念式典
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成人式 H

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入学式・卒業式 H
 
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謝恩会等のパーティー

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音楽会・観劇・発表会

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私的なパーティー

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年始の挨拶等の
改まった訪問
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葬儀・告別式
一周忌までの法要
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急な弔問・通夜
三回忌以降の法事
   
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